1880年(明治13年)6月27日にアメリカ南部のアラバマ州タスカンビアに生まれたヘレン・ケラー。
その名言には「人の苦しみをやわらげてあげられる限り、生きている意味はある」などがあります。
自身も視覚と聴覚の重複障害者でありながら、障害者の教育・福祉の発展に尽くしたヘレン・ケラーの生涯と名言をご紹介します。
目次
ヘレン・ケラーの生涯
1880年(明治13年)6月27日、ヘレン・ケラーは、アメリカ南部のアラバマ州タスカンビアに生まれました。両親ともに南部の名家の出身でした。
1歳半のときに高熱に伴う髄膜炎に罹患。一命は取り留めたものの、聴力と視力を失い、話すこともできなくなりました。そのため、両親からしつけを受けることもできず、非常にわがままに育ったといいます。
1887年(明治20年)、ヘレンの両親は、聴覚障害児向けの学校を開校していたグラハム・ベル(後に電話機を発明)を訪問。ベルの紹介でマサチューセッツ州のパーキンス盲学校に家庭教師の派遣を要請しました。
ヘレンが6歳のときに、パーキンス盲学校を優秀な成績で卒業した当時20歳のアン・サリヴァンが派遣されました。サリヴァンはヘレンにしつけや指文字、言葉を教え、ヘレンは話せるようになりました。
サリヴァンはその後、約50年にわたりヘレンのよき教師、よき友人として彼女を支えました。
1900年(明治33年)、20歳のヘレンはラドクリフ・カレッジ(現在のハーバード大学)に入学。22歳のときに『わたしの生涯』を執筆し、新聞に連載されました。
24歳のときに卒業し、文学士の称号を得ています。
1909年(明治42年)、29歳のときにアメリカ社会党に入党。ヘレンは婦人参政権運動、公民権運動など多くの政治的・人道的な運動に参加しました。
1936年(昭和11年)にサリヴァンが死去。ヘレンは、サリヴァンへの感謝の気持ちを綴った著作『先生』を1955年(昭和30年)に出版しています。
1937年(昭和12年)、56歳のときに来日し、日本各地を訪問。ヘレンは母から「日本の塙保己一先生はあなたの人生の目標となる方ですよ」と教えられており、東京・渋谷の温故学会を訪れ、塙保己一の座像や机に触れた際には、「日本の訪問の中で最も意義深いものでした」と話しています。
また、ヘレンは滞在中に秋田犬を所望し、贈られた秋田犬とともに帰国。アメリカに初めて持ち込まれた秋田犬となりました。
84歳のときにアメリカの文民最高位の勲章である大統領自由勲章を受章しています。
1968年(昭和43年)6月にヘレン・ケラーは87年の生涯を閉じました。
【関連・参考サイト】
ヘレン・ケラー(Wikipedia)
塙保己一(Wikipedia)
ヘレン・ケラーの名言(1)
元気を出しなさい。
今日の失敗ではなく、明日訪れるかもしれない成功について考えるのです。- ヘレン・ケラー -
世界で最も素晴らしく、最も美しいものは、目で見たり手で触れたりすることはできません。
それは、心で感じなければならないのです。- ヘレン・ケラー -
人生は胸おどるものです。
そしてもっともワクワクするのは、人のために生きるときです。- ヘレン・ケラー -
人々の思いやりがあれば、小さな善意を大きな貢献にかえることができます。- ヘレン・ケラー -
目に見えるものは移ろいやすいけれど、目に見えないものは永遠に変わりません。- ヘレン・ケラー -
私は素晴らしく尊い仕事をしたいと心から思っている。
でも私がやらなければならないのは、ちっぽけな仕事をも素晴らしくて尊い仕事と同じように立派にやり遂げることなのだ。- ヘレン・ケラー -
私たちにとって敵とは、「ためらい」です。
自分でこんな人間だと思ってしまえば、それだけの人間にしかなれないのです。- ヘレン・ケラー -
はじめはとても難しいことも、続けていけば簡単になります。- ヘレン・ケラー -
何か素晴らしいことを達成するための努力というものは、決して無駄にならないことを覚えていなさい。- ヘレン・ケラー -
物事を成し遂げさせるのは希望と自信です。- ヘレン・ケラー -
盲目であることは、悲しいことです。
けれど、目が見えるのに見ようとしないのは、もっと悲しいことです。- ヘレン・ケラー -
あなたは困難な仕事を自分に課しましたが、あきらめずにがんばれば、うまく行くのです。
そして、成功への障害を克服することが喜びとなるでしょう。- ヘレン・ケラー -
ひとつの幸せのドアが閉じる時、もうひとつのドアが開く。
しかし、よく私たちは閉じたドアばかりに目を奪われ、開いたドアに気付かない。- ヘレン・ケラー -
自分の欠点を直視し認めることです。
ただし欠点に振り回されてはいけません。
忍耐力、優しさ、人を見抜く目を欠点から学びましょう。- ヘレン・ケラー -
悲観論者が、星についての新発見をしたり、海図にない陸地を目指して航海したり、精神世界に新しい扉を開いたことは、いまだかつてない。- ヘレン・ケラー -
次ページへ続きます。
次ページへ